インドのバスに乗る時は手を出してはいけない!【四半世紀前のインド旅 第2弾 ダダール~プネー】

インド プネー バス

引き続きインド編、今回はダダール駅からプネーを目指します!

 

ダダール プネー

今見ると何故かグーグルマップではダダーとなっていますが、Booking.comではダダール駅となっています。

日本ではダタールと名付けているインド料理のお店も多いですが、いったいどれが正解なのか?

因みに英語表記はDADARです。

ここではダダールに統一しますね。

 

謎の民間兵(?)から解放された後、ダダール駅で列車の時刻の確認。

「俺が調べてやる!」

といって少額を請求してくるおじさん達を振り払っているうちに、長距離バスがあることが判明。

駅外のバスターミナルに移動。

真夜中なのに人が多いこと!!

ズラリと不規則に並んだバスの前では、それぞれの運転手自らが大声で、それぞれの行先を叫んでいました。

その中から「プネー、プネーッ!!!」の声を探しだし空席があることを運転手に確認、その場で予約。

発車時刻を再確認して人ごみの隙間で横になれそうなスペースを探し、しばし路上仮眠。

 

ZZZ…

 

クラクションの嵐と蚊の猛攻に耐えながら眠る事一時間余り、いよいよプネーへ出発です。

 

インド プネー バス

プネー行きのバスは2~3時間くらいの道のりでした。

今思えば、予約も情報収集もアナログのみの時代でしたね…

それが楽しかった。

 

夜のムンバイの街を滑り出したバスの中はもちろんクーラーなどありません。

車内は乗客達の、どこか香辛料のような匂いの体臭と、独特なコロンの香りとが入り混じった空気が漂います。

開け放った窓から生ぬるい風が、時折心休ませてくれました。

 

街灯の暗い車窓を眺めていたとき、ふと、日本を出る前に、アジア旅のプロの先輩から教えていただいたアドバイスを思い出しました。

「インドでは、バスに乗ったら絶対に窓から手をだすな!」

理由はただ”危ないから”…

 

バスが進むうちに、だんだんその意味がわかってきました。

運転がものすごく荒い!のです。

まるで子供が車の運転の真似をしているみたい。

猛スピードで車線変更しながら右に左にぐいぐいハンドルを切って前の車を追い越し、

まるで遊園地のゴーカート並み、いやそれより酷い!

 

相変わらずの砂利道を砂煙巻き上げながら飛ばすバス。

東の空が明るくなり始めたとき、それは起こりました。

 

ドゴーンッ!!!

 

私のちょうど真横くらいで大きな接触音!!

バスの左後方の座席にいた私は、前方が見えなかったのと眠かったのとで、その衝撃があるまで、まったく気づきませんでした。

 

明らかにぶつかった音であり、どうしたものかと周りを伺うと…

乗客みな無関心。(-_-;)

何も起こらなかったかのように平然としています。

 

よく見るとすぐ後ろの席のガラスが割れている!

幸いその席には乗客はおりませんでした。

 

プネーに着いたおり外からバスを確認したところ、

私の乗っていた席から後方までどっかりへこんでいて、

テールランプなど跡形もなく微塵粉砕。

 

ふと見ると運転手当人は、タバコ吸いながら、新聞を読んでいる始末…

いろんな国を旅した今でこそあまり驚きませんが、当時は

“なんだこの国は?”

なんて思いましたね…