何度かご紹介している、オーストラリアのエアーズロック体験記ですが、今回は登山の許可条件をお伝えします!
エアーズロックの登山口が開かれるには、いくつかの条件をクリアする必要があり、一つでも当てはまる場合は登山ができません。
入り口付近の看板に書かれていて、登山の許可状況は、当日に看板で確認するまでわかりません。
条件というのは、主に当日の天候に関わるものが多く、下記の通り。
①最高気温が36度以上
②強風(風速25ノット以上)が吹いている
③降雨もしくは岩肌が濡れている
④3時間以内に雨や雷が予報される
⑤頂上付近が雲に覆われている
原住民(アボリジニ)の宗教儀式などがあるときも登山はできません。
許可状況は厳しく、登山ができる確率は高くないようです。
登山を目指した当日は午前8時に登山口が開かれるとのことで、8時にそのあたりに着けるよう出発。
近づくにつれ岩肌にうごめく何かが見えてきます。
登山口が開かれ、登り始めている人の姿でした。
全長は約1.6キロ。
最初の500メートルが最も傾斜がきつい部分で、平均傾斜は約30度あります。
早い人だと1時間かからずに山頂までたどり着けるとのこと。
登り始めの50メートルはチェーンなどがなく自分の力だけで登ります。
振り向くと恐怖心がこみあげてきます。
ここで諦める人も多いそうです。
「関門」を突破すると補助のチェーンが用意されている箇所があり、安全のためにも掴まりながら登っていきます。
というのも落ちたら引っかかるものがなにもない一枚岩。
ふもとまで真っ逆さまには絶対になりたくないので、とにかく慎重に、一歩ずつ足元を確かめるように登ります。
白線が引かれ、進む道がわかるようになっています。
当日はほぼ無風で晴天。
山頂から見る景色は登ってきた苦労をすっかり忘れるほどの絶景です。
目の前に広がる360度の地平線。
遠くにマウントオルガ(岩群)が見えます。
大きな方位版があり、登り切ったことが実感できます。
登山道は一本道なので下りも登りと同じルートです。
滑らないようにスピードを抑えようとすると登りとは違った負担がかかります。
それでも登る苦労の比ではなく、これから登る人たちにエールを送る余裕がありました。
今回、コンディションに恵まれたこともありエアーズロックを登ることができました。
しかし、アボリジニの聖地であり文化的背景を考えると「登らない」という選択肢を選ぶ人も増えているそうです。
滑落事故もゼロではないので、登ろうと決めた場合はとにかく安全第一に、ごみなどで汚すことなく登山を楽しんでほしいです!