クリスマス島

オーストラリアのクリスマス島でダイビング、ジンベイザメに会おう!

オーストラリア クリスマス島 ジンベイザメ

インド洋にあるオーストラリアのクリスマス島のもう一つの楽しみは、ジンベイザメに会えることです。

ダイビングスポットとして知られているクリスマス島は、美しい海に囲まれています。

そんな海のみどころは、サンゴの美しさ、固有種、マンタ、イルカなどたくさんあります。

オーストラリア クリスマス島 ダイビング

 

特におすすめしたいのは、11月から4月にかけての雨季に現われる大物、ジンベイザメです。

大物なので「絶対見られる」という保証はありませんが、かなりの確率で遭遇できるのは、ダイバーにとってうれしい限り。

 

なぜ、この時期にジンベイザメが現れるのかというと、前回紹介した大量に産卵されたアカガニの幼生を狙っているからなのです。

スキューバダイビングを楽しむ傍ら、ジンベイザメに出会うべく洋上へサーチに繰り出します。

大物を求めて目を凝らしますが、ボートキャプテンがいち早く波の合間にジンベイザメの影を発見。

観察眼には驚かされました。

 

オーストラリア クリスマス島 ジンベイザメ

ジンベイザメとの遊び方はスキンダイビングが基本。

ジンベイザメを見つけたとキャプテンから合図がでたら、マスク、シュノーケル、フィンを準備します。

その間、ゆっくりとボートがジンベイザメに近づいていきます。

ある程度の距離まで近づいたら、一人ずつ音を立てないようにそっと海に入ります。

とにかくジンベイザメを驚かせてはダメです。

静かにジンベイザメを囲むようにして近づくと、ジンベイザメはその中をくるくると回って私たちと遊んでくれるのです。

それから触るのは絶対NGです。

といっても、当たり前ですがジンベイザメはサメ肌なのでうっかり触ってしまったら、こちらがけがをしてしまいますので要注意です。

 

「ゆっくり」「静かに」「そっと」などいっても実際にジンベイザメを見つけてしまうと歓声を出してしまったり、慌てて海に入ろうとして大きな音を立ててしまったりと、ジンベイザメが気持ちよく泳ぐ環境をつくることはなかなかできません。

それでも何度か見つけては逃げられてを繰り返すうちに、ゆっくり遊ぶためのこつを徐々につかんできた私たち。

ジンベイザメを見つけても慌てることなく静かに近づきその姿を海中で堪能できました。

 

世界中のいろいろなダイビングスポットでジンベイザメを見ていますが、今回出会ったクリスマス島のジンベイザメは、どれも4~5メートルの小さな個体が多かったです。

10メートル超える個体と遭遇している話を聞いていたので少し残念な気持ちもありましたが、「絶対」じゃないことが海の魅力。

今回出会えたジンベイザメたちも、もっと大きくなって世界中の海でダイバーたちを楽しませてくれるのかなと思うと夢が膨らみます。

オーストラリアのクリスマス島でアカガニに逢おう!【ナショナルパーク】

「クリスマス島」と名の付く島が世界に二つあります。

そのうちの一つ、オーストラリア領のクリスマス島をご存じでしょうか?

オーストラリア クリスマス島 ナショナルパーク

オーストラリアの西、どちらかというとインドネシアに近いところにあるクリスマス島はインド洋上に浮かぶ小さな島で、アカガニとジンベイザメで知られています。

今回はアカガニの不思議な大移動について紹介します。

 

このアカガニは名前の通り、茹でていなのに真っ赤な見た目が特徴です。

オーストラリア クリスマス島 アカガニ

クリスマス島の固有種と言われていて、大きさは10センチ前後。

普段は山で生活していて産卵を迎える10月から12月ごろの満潮のときに一斉に山から海へと大移動してきます。

その様子は圧巻で、そこら中すべてがアカガニ!アカガニ!アカガニ!、初めて見たときは一面真っ赤でこれが全部カニと言われてもピンとこないほど埋め尽くされていました。

大移動のピーク時には一部の道路は通行止めになるほどです。

どんな種にとってもお産は命がけ。

人家や道路なんてアカガニにとってはお構いなしですよね。

 

オーストラリア クリスマス島 ナショナルパーク

クリスマス島は、面積の半分以上がナショナルパークで熱帯雨林がうっそうと生い茂っています。

アカガニの他にもヤシガニや青いカニ、鳥や虫もいっぱいいます。

アカガニは夜行性ではないようですが、日中、岩陰や土の中で暮らしていて、散策中はあまり目にすることはできませんでした。

住民も自然保護には大変熱心です。

 

「アカガニは大切に保護されていて、むやみな扱いは厳禁、食べるなんてもってのほかです。」という話をガイドから聞きましたが、実はアカガニは毒があるようで、食べるとちょっと舌がしびれるそうです。

つまり、おいしくないから乱獲されず大量に繁殖できているのですね。

満潮時でないときは道路ではちらほらと見かける程度ですが、無視して踏みつけることはせず、運転手以外の人が車を降りて手分けしてほうきなどで道の端まで移動させていました。

私たちゲストももちろんお手伝いしました。

 

アカガニの産卵を見るために、満潮に合わせて夜中にホテルから海岸へ移動します。

すでに道路はアカガニに埋め尽くされ、踏まないように歩くのが難しいほど。

ライトで足下をしっかり照らして進みます。

海岸ではおなかにいっぱい卵を持ったアカガニが上手に波に乗って産卵していきます。

バンザイのような格好で体をフルフルと前後に降って卵を放出する感じ。

よく見ていると、ときにはうまく波に乗れず、産卵をやり直すアカガニがいるのもかわいいです。

 

人の姿はほとんどなく、周囲は波の音だけで非常に静か。

その中でアカガニの懸命な産卵は、言葉がないほどに美しい光景でした。

じっとその場に立ち尽くしていると足の甲がちょっとだけくすぐったい。

そう、アカガニが私の足の上を通って必死に波打ち際に向かっていました。

そんなアカガニは産卵を無事終えるとその場で息絶えることなく、10キロとも言われる道のりをまた山へ向かって戻っていくのでした。

 

皆さんも是非アカガニに逢いにクリスマス島へ!