オカナガン・フォールスで行われたクリスマス・ワイン・イベントに参加してきました。
カナダ・ワインの産地であるブリティッシュ・コロンビア州オカナガン・ヴァレーには約180のワイナリーが点在しますが、ここオカナガン・フォールスには、そのうちの14のワイナリーがあります。
人口2000人ほどの小さなコミュニティですが、ヴァレーのほぼ中央に位置することからハート・オブ・ワイン・カントリー (Heart of Wine Country)と呼ばれています。
このクリスマス・イベントでは、ワイナリーからはチョコレートなどのお菓子とペアリングしながら無料ティスティングが振る舞われ、参加者はフードを寄付をするというものです。
参加者が持ち寄った食べ物は、貧しい方々にもクリスマス・シーズンを楽しんで貰おうという目的で、ワイン協会を通して寄付されます。
寄付する食べ物は、賞味期限の長いものということなので、私はスープの缶詰を持って参加してきました。
ワイナリーの巡りの醍醐味は、なんといっても店員さんとの会話なんです。
ワインの知識がなくても、そして英語が流暢でなくても、丁寧に接してくれるのが助かります。
ひととおりワイナリーの説明を聞いたあとに、ワインを継ぎながら味や製法の説明をして下さいます。
むずかしい内容は時々分からないこともありますが、ワインの風味や味の感想を簡単に述べると、さらに会話が弾みます。
最初に訪れたクレイジー・レイク・ワイナリーでは、オーナーさん自身が対応して下さり、全種類のワインをティスティングしながらワイナリーの名前の由来から、畑の状態まで、興味深いお話伺うことができました。
11月半ばを過ぎてオカナガンの気温は1桁代に落ちてきました。
クレイジー・レイク・ヴィンヤーズ&ワイナリーでは、ほとんどの畑は収穫を終えましたが、一部、アイスワイン用の葡萄がまだ残っているそうです。
カナダを名産とするアイスワインの収穫は、マイナス8度まで気温が下がるのを待ち、凍ったままで収穫されます。
「でもね、気温が下がるのを待ってる間に、鳥にぜんぶ食べられちゃったりするのよ」と、オーナーさんが笑いながら話して下さいました。
シャンパン製法で造られるバブル・ワインを中心に造るブルーマウンテン・ヴィンヤード&セラーズでは、クリスマス・ソングを振る舞いながらのティスティングが行われていました。
また、小さなかお子さん連れの家族にもイベントを楽しんで貰えるようにとホットチョコレートのサービスもあり、アットホームで楽しい雰囲気です。
ワインをベースに造られた、ユニークな商品も見つけました。
ナイトホークス・ヴィンヤーズで見つけたのは、ロゼ・ワインで造られた美しい色のホットソース。
マイルドなロゼのジェリーにハラペーニョのピリ辛さを加えたソースで、クラッカーやチキンローストなどに合うそうです。
148mlとボトルも小さめなので、お土産に持ち帰るのもお手軽なサイズで、話題になること間違いなさそうです。
イベント日以外では、あまり振る舞われることのないクッキーやチョコレート、チーズやナッツなどとのペアリングも楽しめました。
自身のワインを知り尽くしたオーナーがお勧めするペアリングは、とても勉強になります。
意外なものに、バターのよく聞いたポップコーンが辛口白ワインによく合うことを発見できました。
オカナガン・フォールスでは、ワイナリーによりますが、このクリスマス・イベントを以って今シーズンの営業を終了するワイナリー・ショップがほとんどです。
来シーズンの営業は、5月頃からになります。
その頃には、今年収穫された葡萄がワインとなって徐々にボトル詰めされて行き、ここオカナガン・フォールスは再びたくさんのワイン好き観光客で賑わうことになると思います。
オカナガン・フォールスへのアクセス:
・カナダの西の玄関口、バンクーバー空港から東へ車で約4時間半
・バンクーバー空港からペンティクトン空港(約50分)、ペンティクトン空港から車で約15分